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商店街めぐりをして妻と喫茶店で一息つくとたわけた歌が流れてきた。 好きです 好きです 心から 愛していますよと ♪ 耳を澄ませて聴けばずいぶん破天荒な歌詞が続く。 こんなに好きにさせといて 「勝手に好きになった」はないでしょう ♪ 「誰の歌だったっけ」と呟くと 「長渕剛じゃない」と妻に笑われた。 「こんなたわごとを歌にするヤツにロクな者はいない」と息巻いたら、 「バカねえ、歌詞じゃない」と笑われた。 そういえば愛を大安売りした、さだまさしが『愛の歌なんてもう歌えない』なんてたわけた本を出している。そんな感傷を持つから互いに傷け合うだけである。人類愛や社会愛など持ち出されても煙むたいし、そんな愛をヌケヌケとロにするのは偽善者である。したたかに愛を歌い続ける小田和正はクシャミでもするかしら。そんなことを言いながらジュール・ミシュレの『愛』(L’Amour.1858、森井真訳・中公文庫、1981年)を斜め読みしている。 素直に「好き」と言えずストーカーと間違えられるより、「勝手に好きになった」とロにするほうが健康なのかと思う。いっそ「愛してやるか」とホラを吹いてみたい。意地を張って「ありがとり」や「ごめん」をロにできないばかりに変人扱いされるよりマシだろう。見栄を張って生きるのも肩がこるもとだ。素直になるのは意外に難しい。 さよなら さよなら 心かよわぬ恋など さようなら こらえきれない涙よ 出来ることなら 笑いとなれ ♪ 長渕もけっこう見栄っ張りである。「巡恋歌」だけでなく、「順子」もそんな一面があった。でも、それを笑えない。生きてゆくために毎日ガラにもないヨイショをロにして、妻のご機嫌取りしている身に思い当たるものがある。どうでもいい言葉でも続けることに意義がある。それを忘れてホンネを出すと「巡恋歌」の次の繰り返しになるかと怯える。 だから私の恋は いつも 巡り巡って ふりだしよ いつまでたっても 恋の矢は あなたの胸には ささらない ♪ 【出典】 作詞・作曲:長渕剛「巡恋歌」 |
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それでも奥さまに『よいしょ』を続けられる貴殿はえらいです^^ |
杏じゃむ 2008/06/03 09:20 |
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