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電車を利用して日帰りで沼津へ盆の墓参りに出向いた。日差しを避けて神社の境内を通り抜ければ林の中はセミの鳴き声が騒がしい。「沼津のセミは相変わらずせっかちね」と妻は笑う。日差しの強さに閉口して墓参りは手短かに切り上げた。母の元気な姿を確めただけて十分である。せっかくだからと沼津港へ向うバスの時刻表を眺めれば昼間は1時間に一本しかない。30分歩くのも辛いからバスが来るのを待った。 1 定期航路が減った 今日は全国一斉の漁師の休業日だからでもあるまいが、古くからある内港はやけに静かである。知らないうちに三津(みと)行の龍宮丸が姿を消し、定期船は戸田(ヘだ)・土肥(とい)へ向う高速船ホワイトマリンしかない。夏場だけ大瀬崎航路を営業する千鳥(ちどり)丸の乗り場は相変らず地味である。かつては西浦の久連(くずら)や内浦の木負(きしょう)と沼津港を結ぶ連絡船も運航していたが陸路の整備とともに姿を消した。 2 “びゅうお”って何だ 松林の先に双頭の建物がやけに目立つので渋る妻をなだめて外港へ向えば、2004(平成16)年9月に登場した大型の展望水門“びゅうお”がそびえ立つ。 駅前で手に入れた沼津市物産振興協議会公認パンフレットの「沼津港の歩き方」によると、津波から市民を守るというものの幅40m、高さ9.3m、重量406tの武骨な構築物だ。地上約30mにある展望回廊から景色を眺めて外港の製氷場へ向おうと近づくと火曜日は休業というのでがっかりした。隣接する港湾公園を散策して日差しを避けた。 それにしても“びゅうお”は変な名前である。ビュー(眺める)とウオッチング(見る)では同義反復だし、ビューと魚(うお)では和製英語にもならない。ビューとウォーク(歩く)の組み合わせに魚をもじったのだろうか。http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kankou/sanpo/byuo/byuo.htm 3 焼魚が出るのを待つ 沼津は“ひもの”の町じゃないというのがわたしの持論である。刺し身や“ひらき”だけでふるさとを語ってほしくない。でも、食べ物と結びつけて語られるのも沼津である。そして沼津港は駿河湾や近海で獲れた新鮮魚介類を味わう場所のイメージを売り物にしている。 亡父が魚市場に勤めていてうんざりするほど魚を食べさせられたわたしには食通のようなありがたみを感じない。でも例外はあって、アジやイサキに粗塩(あらじお)がたっぷりまぶされに焼魚は沼津に限らず美味しい。 どういうわけか沼津港で焼魚を食べる店は限られる。刺し身や寿司はあっても手がかかる焼魚は扱わないのも不思議である。今日も待つ時間の長さに切れる寸前だった。冷凍マグロをありがたそうに食べる食通はそんなわたしを笑えばいい。それはともあれ、繁盛していた店が姿を消し、客扱いがぞんざいな店に観光客が群れるのもおもしろい。 4 初めて伊豆ナンバーを見る 横浜でうんざりするほど見かける沼津ナンバーのクルマに、あれは熱海や下田から出向いていると家族に弁解してきた。2年前に伊豆ナンバーができたわりに横浜で見かけなくて、やっぱりお調子者は沼津市民かとおびえている。 今日は新しくできた魚市場にあるlNOへ立ち寄り、見学通路やサンデッキに足をのばした。ここは内港と狩野川を結ぶ水路跡である。 沼津ナンバーの中に横浜や多摩ナンバーがいるのはお調子者だから不思議ではないものの伊豆が見当らない。よく眺めれば一台だけ白い3ナンバーのセダンがいた。自信なさげな運転に、これじや横浜で見かけないはずと思い、品のない沼津ナンバーはひょっとしたら同郷かと赤面した。 5 駅へ向うバスが来ない 14時過ぎて沼津駅へ向うバスを探せば時刻表に記載がない。しかたないから船付場に停っていたタクシーをつかまえて駅へ出た。沼津港はマイカーや観光バスで出向くしかない場所になったようだ。観光船が減ったからだろうか。 電車やバスで出向く方は帰りの交通手段を確めて出向きましょう。健脚な方は港大橋を渡って国道414号へ出たほうがバスは多いだろう。 土・日の場合は、対岸の我入道から狩野川をさかのぼる渡し船であゆみ橋へ出る方法もありますが運航時刻をあらかじめ確めたほうがいいでしょう。(2008/07/15) 【補記】 日差しの中を歩いて日射病にかかってわたしも妻もバテています。五十肩でクルマの運転をあきらめ、加須(かぞ)や沼津へ曰帰りで電車で行き来するのはけっこう苦業です。沼津についてはホームページも併せてごらん<ださい。http://www5f.biglobe.ne.jp/~nobu-yamada/izumokuji.html “びゅうお”は静岡県沼津市ほかが写真付きで紹介しています。gooなどで検索にかけてください。 7月26日は沼津の花火大会です。夕クシーの運転手さんは神輿をかつぐために休むそうです。 |
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